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 肢体不自由教育 No.200肢体不自由教育の歩みと新たな展開  本号では創刊200号を記念して、本誌がこれまでに積み重ねてきた実績を振り返るとともに、これからの肢体不自由教育の展開について特集しました。  巻頭言では三浦和先生、論説では細村迪夫先生より、これまでの肢体不自由教育の歩んできた足跡を踏まえて今後の肢体不自由教育への期待や提言をいただきました。また、本誌創刊以来、その節目に掲載された巻頭言、論説や実践報告を再掲しました。「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」の言葉通り、脈々と流れ続けてきた肢体不自由教育の根幹を改めて認識しました。さらに、現在ご活躍の先生方についても原稿を寄せていただきましたが、進取に富む実践の報告となりました。  今、特別支援教育はまさに変革の時代を迎えています。本号を一読いただき、会員の皆さんが肢体不自由教育における実践や想い、考えを検証する上での羅針盤としていただければと思います。  なお、3月11日発生の東北地方太平洋沖地震により被災された皆様に、お見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々に、哀悼の意を捧げます。 (竹内 朗) |  | 
      
      
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            ・巻頭言肢体不自由教育への「思い」と「期待」三浦  和全国特別支援教育推進連盟理事長
 
 ・論説肢体不自由教育の歩みと展望
細村 迪夫群馬大学名誉教授
 
 ・解説機関誌にみる肢体不自由教育の進展
編集委員会
 ・再録 あのころ そのころ「これからの肢体不自由教育」 (創刊号・論説・昭和45年)
池田  親東京都立教育研究所指導主事
 
 「脳性マヒ児のひらがな指導」 (第2号・実践報告・昭和45年)
茂木 重子埼玉県立熊谷養護学校教諭
 
 「肢体不自由教育の展望」(第50号・巻頭言・昭和56年)
三澤 義一筑波大学教授
 
 「100号発行に当たって」(第100号・巻頭言・平成3年)
村田  茂国立特殊教育総合研究所 肢体不自由教育研究部長
 
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            ・座談会日本肢体不自由教育研究会の発足と「肢体不自由教育」誌の創刊をめぐって
 ・実践報告本人の「気づき」に寄り添うキャリア教育―肢体不自由のあるAさんへの指導を通して―
山元  薫静岡県立御殿場特別支援学校教諭
 障害の重い子供の授業づくり―自立活動を主とした指導と各教科との関連―
竹重 沙和東京都立江戸川特別支援学校教諭
 ・連載講座肢体不自由教育におけるICF/ICF―CYの活用の実際(1)学習指導要領等での記述と活用動向
徳永亜希雄独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
 教育支援部主任研究員
・講座Q&Aてんかんのある子供への対応
 
 ・取組紹介一人ひとりの個性と人間性を尊重する高校をめざして
            光富  祥太平洋学園高等学校副校長
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          ・基礎知識 《重度・重複障害児の健康管理1》子供の全体像をつかむ舟橋満寿子東京小児療育病院小児科医師
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            ・ちょっといい話 私の工夫音声チャイムを使った活動の基点作り澤  勝也鳥取県立鳥取養護学校教諭
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            ・学校保健と医療的ケアの今みんな一緒に育ち合おう末永美紀子特定非営利活動法人こどもコミュニティケア
 ちっちゃなこども園にじいろ 代表者
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          ・特別支援教育の動向「中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育の在り方に関する特別委員会」の論点整理の概要長沼 俊夫独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 総括研究員
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            ・読者の声  特別支援教育 コーディネーターとして  不二 直子姫路市立書写養護学校教諭
 
 
            本校に着任以来、3年間、中学部重複障害学級担任として、常時医療的ケアを必要とする生徒への指導を担当してきました。4年目の平成22年度、専任の特別支援教育コーディネーターになりました。コーディネーターに求められる職務内容としては、主に①校内の関係者、外部の関係者・関係機関との連絡調整、②保護者からの相談の窓口、③学級担任への支援、④巡回相談や専門家チームとの連携、⑤校内委員会の推進役、⑥「個別の教育支援計画」作成への参画等があります。  これまでの学級担任の仕事とは異なり、最初は分からないことばかりで、今もまだまだ勉強が必要な状況です。コーディネーター経験のあるもう一名の教諭やその他の同僚、関係者、子供たち、保護者等、多くの方からたくさんのことを吸収させてもらいながら、毎日、明るく元気にがんばっています。  コーディネーターの職務である障害全般を担う教育相談において、姫路市発達障害サポートシステムの専門家チームの一員として、保育所、幼稚園、小学校からの相談にあたることもあります。その中では肢体不自由だけでなく発達障害のある子供への対応等が求められることが増えてきました。そのため、診断名だけでなく、子供の全体像をつかみ、長期的な視野に立ちながら、関係者と連携して子供を支援していくことが大切だと感じています。  今後も本誌等を参考にしながら、勉強を重ね、特別支援教育推進の一端を担えればと思っています。
 
 
  つながり  村瀬 直樹奈良県立明日香養護学校教諭
 
 
            平成22年11月、第56回全国肢体不自由教育研究協議会奈良大会が開催され、私は主管校の職員の一人として運営にかかわりました。多くの方の協力のお陰で、無事大会を終えることができました。大会の運営をする中で、大会事務局になっている学校だけでなく、たくさんの方がかかわり、一つの大きな力になって大会が進められていること、そして、人と人とのつながりの大切さを実感しました。  参加者の中には「肢体不自由教育」に論文を寄稿している方もおられ、直接お話できるよい機会となりました。  普段から、講演を聞いた後は、「肢体不自由教育」のバックナンバーにより、講演者の論文を読むことにしています。講演の資料などと合わせて読み返すと、理解が深まったり、実践と結びつけて考えたりすることができます。また、そこから、関係する文献や講習会の参加へと広がっていくこともあります。「肢体不自由教育」は、様々な分野に私を導いてくれる羅針盤であり、宝の山です。人と人、研究や理論、実践などの色々なつながりが、よりよい教育を実現するために同じ方向へ伸びているように感じます。  学級では、毎朝の取組として漢字の曜日カードを読んでいます。数か月経ったある日、一人の生徒が、通り慣れた廊下で消火栓を指し、「火曜日の火(か)や!」と叫びました。何気なく通り過ぎていた場所に新しい世界を発見したのです。多様な学習がつながって、成長につながったのだと思います。このように、学校現場でも、生徒たちと共につながりを広げ、素敵な未来へ伸びていけるような実践を一つでも増やしていきたいです。 | 
        
      
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          ・トピックス平成23年度文部科学省特別支援教育関係予算の主要事項の概要平成23年度関係研究会の予定
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		  ■次号予告■編集後記
 
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