日本肢体不自由教育研究会
 

肢体不自由教育 No.248

交流及び共同学習の展開

本号では「交流及び共同学習の展開」を特集のテーマとしました。 交流及び共同学習は、現在ほとんどの学校で何かしらの取組がなされていることと思います。私自身の反省ではありますが、交流及び共同学習を例年取り組んでいる行事の一つとしてとらえるだけで、その意義について、これまであまり考えることはありませんでした。 そこで本号の論説では、交流及び共同学習の意義や目的、その背景等について、あらためて解説していただきました。実践報告では各学校のそれぞれの環境の中で、交流及び共同学習の取組を充実させようと、先生方が工夫をされている取組を紹介することができました。 特集の趣旨にもありますが、インクルーシブ教育システムの充実にあたって、交流及び共同学習はますます重要性が高くなるものと考えています。本特集を参考にしていただき、交流及び共同学習のより充実した取組につなげていただければ幸いです。

(熊井戸 佳之)

 

・巻頭言
交流及び共同学習を推進するために
庄司 伸哉
東京都立鹿本学園統括校長


・論説
インクルーシブ教育システムの充実に向けた交流及び共同学習の意義・目的
分藤 賢之
文部科学省初等中等教育局視学官

一人ひとりの学びを大切にしながら共に学ぶ交流及び共同学習
―国立特別支援教育総合研究所における研究から―
齊藤由美子
国立特別支援教育総合研究所 総括研究員


・実践報告
小学校肢体不自由特別支援学級と通常の学級との交流及び共同学習
千葉奈穂美
盛岡市立河北小学校教諭

近隣の学校との学校間交流の取組
古澤 宏明
東京都立大泉特別支援学校主任教諭

小学校に併設した特別支援学校と小学校との交流及び共同学習の実践
平沢 優子
刈谷市立刈谷特別支援学校教諭

居住地校交流の推進を目指した取組
三上 豊広
青森県立弘前第二養護学校教諭
・連載講座 肢体不自由教育の歩み(4)
医療的ケアの歴史と学校での取組
阿部 晴美
NPO法人地域ケアさぽーと研究所外部支援員
(元東京都立北特別支援学校主幹教諭)
・呼吸リハビリテーションの基礎知識 4
呼吸障害のある重度重複障害児のポジショニング
花井 丈夫
医療法人 拓 能見台こどもクリニック 理学療法士
・ちょっといい話 私の工夫
主体的な活動を引き出すための教材・教具の工夫
小野寺宴子
北海道手稲養護学校教諭
・特別支援教育の動向
千葉自立活動研究会の取組
阿部 晃久
千葉県立袖ケ浦特別支援学校教諭
・各地の特別支援教育〈青森県〉
青森県の特別支援教育の取組について
島津 裕子
青森県教育庁学校教育課
特別支援教育推進室 指導主事
・図書紹介
なければ創ればいい! ―重症児デイからはじめよう!―

子どもの学びからはじめる特別支援教育のカリキュラム・マネジメント
―児童生徒の資質・能力を育む授業づくり―
■次号予告
■編集後記