日本肢体不自由教育研究会
 

肢体不自由教育 No.250

表現する力を育てる授業の工夫

本号は、学習指導要領の全面実施を受け、改めて幼児児童生徒の表現する力に焦点を当てて、実践を紹介致しました。 巻頭言・論説では、学習指導要領における表現力を整理するとともに、幼児児童生徒にとって表現する力が、どのような意味をもっているのかについてご教示いただきました。また、四つの実践報告では、表現力を育成する各教科等の授業実践を著わしていただくとともに、そのための指導計画の在り方や学習評価の工夫など、実践的内容をご紹介いただきました。 本特集号を通じて、肢体不自由教育における『表現する力』は、幼児児童生徒の心身の発達と豊かな社会参加のために重要な意味があることを再認識しました。そして、我々教員は、表現する力を育成するための実践の更なる深化が必要であると感じました。 本特集号が、各校での実践や指導環境の整備に寄与できれば幸いです。

(園田 力斗)

 

・巻頭言
表現する力を育てる
三室 秀雄
東京学芸大学教職大学院特命教授
(元東京都立光明特別支援学校長)


・論説
学習指導要領に示される育成すべき資質・能力における表現力について
北川 貴章
国立特別支援教育総合研究所主任研究員

心の動きを表出・表現する
徳永  豊
福岡大学人文学部教授


・実践報告
子供の気付きや考えを引き出し、表現させる算数科の授業づくり
武部 綾子
東京都立水元小合学園 主任教諭

自分の考えを伝える力を育てるプレゼンテーションの指導
―ミラコンへの参加を通して―
石田羊一郎
群馬県立あさひ特別支援学校教諭

「自分らしく表現して生活する力」を育む授業づくり
巖 早紀
京都市立北総合支援学校教諭

将来を見据えた表現力を育てる
―児童生徒の願いや思いを大切にした指導計画―
園田 力斗
埼玉県立和光特別支援学校教諭
・連載講座 多様な障害に対応する特別支援教育の基礎(1)
病弱教育の基礎・基本
土屋 忠之
国立特別支援教育総合研究所 主任研究員
・肢体不自由児の経年的変化の基礎知識 1
脳性まひ児の経年的変化 その1
渥美  総
東京都府中療育センター 小児科医長
・ちょっといい話 私の工夫
やってみました! レッツオンライン!
―訪問教育の取組―
佐川久美子
茨城県立水戸特別支援学校教諭
・特別支援教育の動向
山陰発達と学びの研究会の取組
野口 明紀
鳥取県立皆生養護学校主幹教諭
・各地の特別支援教育〈山形県〉
子供たちの自立と社会参加をめざす
─「参加」の先にあるもの─
齊藤 博之
山形県立ゆきわり養護学校
教諭
・図書紹介
発達に遅れがあるこどものための文字・文章の読み書き指導
■次号予告
■編集後記