日本肢体不自由教育研究会
 

肢体不自由教育 No.258

教師の専門性の向上

 本号は「教師の専門性の向上」をテーマに、特に肢体不自由教育における専門性を取り上げました。 巻頭言では、授業を通した専門性の探求と学び続ける教師の姿勢の大切さを記していただきました。論説では、教師養成段階と現職段階で培う専門性、肢体不自由教育に必要な専門性と学校経営について解説いただきました。

実践報告は、学校をつなぐ取組を担った教師から、学校、学年の専門性向上に向けて取り組んだ教師、学校の取組の中で専門性を育んだ教師へと、異なった立場の先生方にご執筆をお願いしました。

本号の編集を通して、子供への指導と同様に、教師の専門性は、絶えず学校、組織の中で、時間をかけて育まれるのだということを強く感じました。また、所属する学校、学年の中で、今の自分は、自身と組織の専門性の向上に向けて、どのように振る舞えばよいかを考えさせられました。

本誌が読者自身の専門性と、各校の取組をみつめる一助となれば幸いです。

(武部 綾子)

 

・巻頭言
教師の専門性をどう理解し、目指すのか?
安藤 隆男
筑波大学名誉教授


・論説
教師養成の段階で身に付けたい力と現職教師の段階で身に付けたい力
笠原 芳隆
上越教育大学大学院教授

肢体不自由教育に必要とされる教師の専門性と専門性向上を支える組織的な取組について
橋本 典子
高知大学教職大学院准教授


・実践報告
学校間連携による教師の専門性向上
山田あゆみ
広島県立福山特別支援学校教諭

教師としての学びを深める校内研修
―自立活動の指導の専門性向上を目指して―
八柳 千穂
茨城県立水戸特別支援学校教諭

自立活動の専門性の向上
―教師集団による検討を通して―
吉田 光伸
東京都立光明学園主任教諭

学校の協働性を活用した自立活動の専門性向上の取組
―若手教師の自らの学びを振り返って―
修行 莉央
長崎大学教育学部附属特別支援学校教諭
(前 長崎県立長崎特別支援学校教諭)

・連載講座 個別の指導計画の作成と活用(1)
意義と作成手順
尾ア 至
前千葉県立桜が丘特別支援学校 教頭
・〈基礎知識〉 生涯学習の基礎知識4
神奈川県における生涯学習の取組
新井 雅明
田園調布学園大学人間福祉学部心理福祉学科教授
・ちょっといい話 私の工夫
一人一人の実態に対応した「音楽」の授業の工夫
安池 郁乃
静岡県立吉田特別支援学校教諭
・特別支援教育の動向
第65回全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会PTA・校長会合同研究大会
(北海道大会・オンライン開催)
空岡 和代
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会会長
・各地の特別支援教育〈岩手県〉
岩手県の特別支援教育に関係する近年の動向
沼田 誠司
 岩手県教育委員会事務局 学校教育室特別支援教育担当 指導主事
・図書紹介
障害の重い子供のための各教科の授業づくり
■次号予告
■編集後記