日本肢体不自由教育研究会
 

肢体不自由教育 No.268

自立活動の指導の組織的展開

 令和七年度初頭号となる本号は、「自立活動の指導の組織的展開」と題し、質の高い自立活動の指導を持続的に行うため、学校や地域での組織的な取組について特集しました。

 巻頭言では、自立活動の指導の充実に向けた組織的な方策について論じていただき、「学びに関する高度専門職」である教員が生涯を通して成長していくために必要な観点をわかりやすくご教示いただきました。

 論説では、専門性の継承、個別の指導計画の作成について論じていただき、それぞれの先生方の取組から、学校間の連携や教師間の協働の充実を図っていくことの大切さをご教示いただきました。

 実践報告では、自立活動の研究会、組織的な地域支援、外部専門家の活用や自立活動専任における指導実践など、自立活動の充実に資する取組をご紹介いただきました。

 本特集の内容を様々な立場の方に読んでいただくことで、組織的な取組による継続的な自立活動の指導の充実につなげていただけることを願っています。

(藤本 圭司)

 

・巻頭言
自立活動の指導の充実に向けた組織的な方策
柏木 拓也
北海道立特別支援教育センター所長


・論説
自立活動の指導における専門性の継承と組織的な取組
川口 辰之進
広島県立福山特別支援学校長

教室を基盤とした教師間の協働性に基づく個別の指導計画の作成
池田 彩乃
山形大学地域教育文化学部准教授

・実践報告
地域ネットワークを生かした自立活動研究会の活動
引場 陽子
上越市教育委員会学校教育課指導主事
(前新潟県妙高市立新井中央小学校教諭)

特別支援学校による自立活動の指導を通した組織的な地域支援
大川 木綿子
千葉県立矢切特別支援学校教諭
(前千葉県立野田特別支援学校教諭)

自立活動の指導を充実させる外部専門家の活用について
山本 洋平
高知県立高知若草特別支援学校教諭

中野 仁理
高知県立高知若草特別支援学校講師

自立活動の指導の専門性向上を目指した組織的な取組
―自立活動専任教員による自立活動の指導の実践を通して―
塩塚 真史
長崎県立諫早特別支援学校教諭

・連載講座 障害のある子供のデジタル端末の利用と留意点 (1)
情報モラルと情報活用能力の育成
新谷 洋介
金沢星稜大学人間科学部スポーツ学科教授
・障害児福祉の基礎知識 1
現状の福祉制度と今後の障害児支援について
岡ア 俊彦
こども家庭庁支援局障害児支援課移行支援専門官
・ちょっといい話 私の工夫
自立活動を主とする教育課程で学ぶ児童生徒の算数・数学科の指導について
石?  良
富山県立富山総合支援学校教諭
・特別支援教育の動向
独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の研究活動及び事業の紹介
藤本 圭司
独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 主任研究員
・各地の特別支援教育〈熊本県〉
熊本県の特別支援教育における専門性向上に向けた取組と課題
宮崎 亜紀
熊本県立菊池支援学校 指導教諭
・図書紹介
特別支援教育をつなぐ Connect & Connect A  肢体不自由教育

この子らしさを活かす支援ツール3
・トピックス
令和7年度 特別支援教育関係研究会の予定
■次号予告
■編集後記