日本肢体不自由教育研究会
 

肢体不自由教育 No.270

教科指導の展開―国語、算数・数学―

 本号は「教科指導の展開―国語、算数・数学の指導」を特集のテーマとしました。振り返れば、本誌第二五三号で「教科指導の充実―国語、算数・数学」を取り上げたのは、現行の学習指導要領施行後、間もなくの頃です。

 本号はここから数年を経て、各学校で学習指導要領の適正実施に向けて様々な取組がなされていることを受けての記載が多く見られます。巻頭言や論説は、具体的な子供の姿を引用しながら各教科の特質や学びについて解説されています。実践報告では、肢体不自由による学習上の困難をふまえ、各教科の資質能力を育むための丁寧な取組が示されました。

 巻頭言の「教師の前向きな姿勢と粘り強さが、子供たちを学びへと向かわせる原動力になる」との言葉に、教師の役割と責任の大きさを感じました。本号が教科の授業づくりの一助となれば幸いです。

(武部 綾子)

 

・巻頭言
肢体不自由児の教科指導における意義と授業づくり
菅野 和彦
文部科学省初等中等教育局視学官
(併)特別支援教育課特別支援教育調査官


・論説
肢体不自由児への国語の指導
成田 美恵子
筑波大学附属桐が丘特別支援学校教諭

肢体不自由児への算数・数学の指導
武部 綾子
岩手大学教育学部特別支援教育科准教授

・実践報告
生徒の実態にあわせて学習環境を設定した中学部での国語の指導
野中 理佳
高知県立高知若草特別支援学校子鹿園分校教諭

障害の重い児童が興味をもって、国語の学習に取り組むための授業づくり
小平 朋香
東京都立光明学園教諭

書くことが苦手な生徒に対するICT機器を活用した数学の個別最適な学びの工夫
福井 聖賢
青森県立八戸第一養護学校教諭

肢体不自由による数量概念の困難さや理解の難しさに対応した高等部での授業づくり
松岡 那奈
広島県立福山特別支援学校教諭

・研究大会報告
第49回日本肢体不自由教育研究大会を終えて
西川 公司
大会会長(特定非営利活動法人 日本肢体不自由教育研究会理事長)
・連載講座 障害のある子供のデジタル端末の利用と留意点 (3)
情報モラル指導に活用できる体験的な教材や指導事例
新谷 洋介
金沢星稜大学人間科学部スポーツ学科教授
・障害児福祉の基礎知識 3
現状の福祉制度と今後の障害児支援について
岡ア 俊彦
こども家庭庁支援局障害児支援課移行支援専門官
・ちょっといい話 私の工夫
自立活動の取組の工夫
―子供の能動的な身体の動きを引き出す教材教具「ファシリテーション・ボール」の活用―
平尾 健介
大阪府立西淀川支援学校首席
・特別支援教育の動向
第68回全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会
PTA・校長会合同研究大会(大阪大会)
有吉 万里矢
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会会長
・各地の特別支援教育〈宮崎県〉
宮崎県の特別支援教育と肢体不自由教育
田平 博一
宮崎県教育庁特別支援教育課 指導主事
・トピックス
「第42回障害児摂食指導講習会」報告
・お知らせ
令和6年度 事業・会計報告

特定非営利活動法人 日本肢体不自由教育研究会
・図書紹介
重症心身障害の子どもの実態把握ガイド
―「受止め・対応リスト」とその「評価シート」の活用―

■次号予告
■編集後記