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ここにヒントがある! インクルーシブ教育システムを進める10の実践 ─「インクルCOMPASS」で強みや課題をみつけよう─
独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所編著
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B5判 106ページ
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本体価格2,420円(税込)
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ジアース教育新社 |
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本書は、平成28年度から令和2年度に国立特別支援教育総合研究所(以下、研究所)が実施した「我が国におけるインクルーシブ教育システムの構築に関する総合的研究」の研究成果である「インクルCOMPASS」を活用した10の実践事例が紹介されています。 実践事例は、幼稚園、小・中・高等学校、特別支援学校における取組が紹介され、それぞれの園や学校での特別支援教育の推進に向けた取組のきっかけを得ることができます。
インクルCOMPASS
インクルCOMPASSの、「COMPASS」とは、「Components for Promoting Inclusive Education System and Assisting Proactive Practices」(インクルーシブ教育システムを推進し、主体的取組を支援するための観点)の頭文字です。その目的は、@自園・自校の現状把握から今後の取組を見通すこと、A自園・自校の強みや課題を確認すること、としています。 それぞれの園や学校のインクルーシブ教育システムの現状把握は7つの観点(@体制整備、A施設・設備、B教育課程、C指導体制、D交流及び共同学習、E移行支援、F研修)で構成されたチェックシート(本書付録あり。研究所HPからダウンロードも可)で分析できるとしています。 それぞれの園や学校の強みや課題を見出すことで、目の前の子どもたちの特別なニーズに最大限応えるためにできることは何か、に対する独自の方向性が導き出せるとしています。
実践事例について
事例は、テーマとキーワードが付されており、読者の関心のある部分から読み進められるようになっています。以下、二つの事例を紹介します。 事例1では、小学校における特別支援教育コーディネーターの配置の工夫について紹介されています。事例となった小学校の強みを活かして、特別支援教育コーディネーターを2名体制にして、校内支援の充実を図る取組です。これは、学校の体制整備の面からインクルーシブ教育システムの構築・推進を図るケースでした。 事例6では、保育園で、子どもの姿を様々な媒体を用いて「見える化」した取組が紹介されています。「見える化」した情報から、子どもの内面や育ち等について教職員間で意見を交わし、子ども理解を深めるケースでした。 それぞれの園や学校で、インクルーシブ教育システムの構築・推進を図る独自の具体的な取組の参考となる一冊になっています。本書をお手元に置いて、ぜひご活用ください。
(千葉県立四街道特別支援学校 山田康朝)
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