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子どもは育てられて育つ
―関係発達の世代間循環を考える―

鯨岡 峻 著
 

A5判 332ページ

本体価格 3,000円 慶應義塾大学出版会

 著者は、序章で執筆の柱を「人の生き様を発達論理的に考える、人の生き様を関係論的に考える、パラダイム転換への志向」としたことについて述べ、『「生き様」は常に周りとの具体的な関係の営みにおいて立ち現われてくるものです。(中略)関係から切り離してとらえたものは静止態であって、動態ではありません。個を動態においてとらえようとすると、必ずそこには周囲の人たちとの生の営みが介在してきます。』と育つ営みの中での周囲との関わりの重要性を示唆しています。

 本書では、各章で関与観察とエピソード記述を紹介し、関係発達論から子育て・保育・教育の何が問題なのかを問い直しています。